「あれっ!?笑美髪染めてるぅー!」


「ピアスもじゃんっ!」


春君と付き合ってる間は、何となく出来なくて。


髪は茶髪に染めて、両耳にピアスの穴を開けた。


「かわいー♪」


「ありがとう、」


春君と別れた事は、まだ誰にも言ってない。


自分から別れたって言うのも、どうなの?って感じだし。


「うわっ!!!すごっ」


3年前の私と、同じようなリアクション。


とにかく人が多いんだこれが。


「グッズ買おー?」


「いいね〜☆」


梨衣子だけじゃなく、薫のテンションも何故か高め。


「私は待ってるよ」


「え〜?そう?じゃ行ってくる〜」


ポスターとかパンフレット。


そこには、いつも見てる春君は居ない。


でもこれが、これが普通なんだ。

「買ってきた〜★」


戻ってきたのは、とにかく色んな物を抱えた二人だった。


「すごい買ってきたね。」


「えへへ〜☆」


そんなに好きだったのか・・・?

「行こ行こ♪」


まだ始まるのには時間があるんだけど、二人に急かされて会場に入った。


今回の席は、一階の真ん中の真ん中。


「ステージ遠いね」


「うーん、ちょっとね〜」


よかった・・・ここなら、春君も分かんないよね。