「早速だが、修学旅行の事なんだがなぁ・・・」


あれから、もう1ヶ月もたっちゃって、連絡もとってない。

もうすぐ春君の誕生日だよ。


あの後、プレゼントだけは用意して。


テレビでしか見てない。


ヤキモチ焼くのにも疲れちゃった

忙しいだろうし。


必死に言い訳して。


本当は・・・怖いだけで。


春君から連絡あれば・・・何て甘い事考えてる私。


「大阪に決まったんだよ〜」


・・・大阪?!


一回行きたいとは思ってたけどさ、修学旅行で行く事になるなんて・・・。


「はぁ。まだ連絡とってないの?」


「・・・」


浮かない顔の私に向かって、呆れた顔で言う薫。


「連絡しなって!」


話すつもりなんてなかったんだけど。


あの次の日に、何故か


『昨日どうだった?』


何てニヤニヤ聞いてくるから、言う事になっちゃったんだよね。


「じゃあ、ジャンケンで負けたら今すぐ電話!!!」


「は?」


「ジャンケンポン!!!」


・・・嘘でしょ。


「こういう時って・・・普通私が負けてかけるんだよね?」


勝っちゃったよ。


グーで。


「じっ、人生そう甘くないんだよ!」


薫は・・・・電話を掛けさせたいのか、掛けさせたくないのか分かんないよ。


「仲直りしなって!」


「・・・分かったよ。」


梨衣子の後押しもあって、
結局掛ける事にした。