「おっはよー!って何この臭い!」


・・・梨衣子・・・それはね。


「おはよ〜」


「おっはよ!」


「ねぇ笑美ちょっとこっち来て!」


梨衣子に言われて近づくと、
顔を制服に寄せてきた。


「ちょ!?何??」


「いい匂い〜♪」


「はっ???」


「だって笑美いい匂いなんだも〜ん癒される♪」


春君がくれた香水。
私も気に入ってる香り。


「どこで買ったの〜?」


「え??うーん・・分かんない」

「あ〜!プレゼントだぁっ!」


「うん、まぁ。」


その時、後ろに感じた痛い視線を、私は気付かない事にして逃げてた。


「いいないいな、誕プレ!?」


「いや・・・記念日。」


「うっそ〜!羨ましい〜!!」


「ありがと。」


・・・春君はつけてくれてるかな、あの香水。


私の事、自慢する事なんてあるのかな。


「席つけ〜」


担任の一言で、みんなが一斉に席についた。


考えるのは、いつも君の事。


世間的に『痛い』とか言われるのは私みたいな奴かな。


それでもいいや。