「何コレ・・・。」


たまたま行ったコンビニに、春君が表紙のテレビ誌を見付けたから、買ってった。


・・・けど、買ったのは間違いだったみたい。


紙キレの中には、楽しそうに並ぶ春君と水嶋さん。


しかも・・・。


しかも!しかも!!しかも!!!!


ちゃっかり春君って呼んでるし!

「バカーーーーーーー!!!!」

家中にこだました私の叫び。


笑顔で並んでるんなら、まだいいのに。


私がここまで腹がたつのは、水嶋さんのコメントのせい。


『二人は現場でも仲いいの?』


っていう質問に、


『あっ!はいっっ!!“春君“がいつも面白くて〜』


春君〜〜〜〜〜〜!!??


有り得ないでしょ。


気安く春君とか呼ぶな〜!!!


「はぁ・・・。」


叫ぶだけ叫ぶと、
今度は虚しくなってくる。


(仲いいの・・・?)


何枚かの紙キレ。


けど私には、それを越える事が出来ない。


“春君”って、私にとってはすっごい大切な意味があるのに。


こうやって呼ぶ度に、私は春君の特別なんだ。


そう思えるから。


なのに・・・。


水嶋さんは、それをあっという間に壊した。