だからいつも私は春君って呼ぶんだ。


私の独占欲。


「だからね〜楽しみなんだよね〜♪」


私は微妙な心境だけどね。


春君はさ、日本中の女の子の憧れだから。


でも・・・こんな風に言われたら、隠してるのは少し辛い。


「プリ・・・久し振りだなぁ」


「あれ?そ〜ぉ〜?」


いつぶりだろ?
思い出せないぐらい昔かも。


「そっか!じゃバンバン撮ろ〜!」


「撮ろ〜!」


近くのゲーセンに寄って、最新の台から、お馴染みの台までをひたすら漁った。


「うわー!何この顔!?」


「きも〜!」


プリントされた物を見て、近くのケーキ屋さんで批評を交わす。


・・・こういうのも、久し振りなんだ。


「そういえばさ、前に梨衣子彼氏居るって言ってたじゃん、どーゆー人なの〜?」


「あっそれ私も知りたい!!」


「え〜?えっとねぇ〜」


凄い笑顔で彼氏について語り始める梨衣子を可愛い、って思った。

「大学生で、ちょっとバカだけど〜」


・・・本当は私も春君の事、紹介したい。


この人が私の彼氏なんだよって。

格好いいでしょ?って。


でも、そんな我が儘ばっかり言ってられないよ。