「あ!お姉ちゃん、見て見て!」

テレビには、今そこに居る夏紀君と、さっきまで一緒に居た春君。

「+1?」


「そー。」


もともと+1のファンだったお姉ちゃんは、テレビの前から離れない。


「美空〜?俺ここに居んねんけど。」


「・・・」


「美〜空ちゃ〜ん?」


「無駄だよ、」


こうなったらもう、何を言っても無駄。


「はぁ、笑美は見ぃひんの?」


「うん、私はいい。」


夏紀君は諦めたように、ソファーに腰掛けてお姉ちゃんを見てる。

「私・・・もー寝るね、」


「おー、」


夏紀君だけの返事を聞いて、自分の部屋へと戻った。


「何か・・・眠い。」


いつもなら、まだ眠くなんかない時間のはずなのに、今日はやたらと眠い。


(疲れたの・・・かな、)


瞼が下りる前にメールを打って寝た。




『ちゃんとご飯食べてますか?(笑)明日も頑張ってね。』