部屋に鳴り響いた着信音。


「・・・・。」


『・・・・・・、』


誰からやろ?
電話から時々漏れてくる声。


「え・・・?」


最後に聞こえた声。


笑美はカーテンの空き間から、外を見とる。


「どうし・・・」


笑美の腰辺りに手を回そうとしたのに、


「ダメーーー!!!!!!!」


俺の心に、ありえへんぐらい刺さった声。


ダメ・・・・?


ダメって言われたん?俺。


刺されすぎて、背中まで突き出るかと思うた。


えぐられる、とかそんなレベルちゃうかった。


立ち直れへんと思う。


ほんまに・・・・・、ショックや・・・。


窓から覗いた外は、俺とは違う世界やって。俺が見とる笑美ちゃうかって。


・・・・俺じゃない方がええんちゃうん?


俺じゃない、誰かの方が・・・、

そこに居る


同級生の、


同じ立場の、


同じ目線の、


男の方が・・・、


ええんちゃうん?