美波の家に入ると、美波と同じ香りがふわっと香ってきた。

「家の人は?」
「言っててなかったっけ?私、去年両親が死んじゃったって」
「…言ってない。」
「そっか。まぁいーや。…翔くん?」
「ん?」
「翔くんもたしか一人暮らしだよね?」
「うん。そうだよ?」
「あのね、私、いつも1人で夜ご飯食べてるのが寂しくなってきちゃって…これからたまにでいいから一緒にご飯食べてくれない?」
「いいよ。」
「ありがとー!ほんとやさしーね!」