参加者其の六

「ねぇ、アンタ」

「なんだよ、うるせえな。早く飯作れよ」

「ご飯は今作ってるけど。ねぇ、アンタの読んでいる新聞にお金をくれるって出てるんだけど」

「アホか。他人の金なんかアテにするな。俺の働きに文句でもあるのか」

「でもさ、お金は余分にあっても困らないし」

「ふざけんな。飯はいらねえ。仕事に行くぞ。気に入らねえ」

「アンタ、ゴメンよ。許してね。アタシはアンタにずっとついて行くからね」