全てを捧げてもいいと本気で思った。 「……ハル、 好きだよ」 甘く優しいキスから 熱く激しいキスに変わり 身体が重なる度に 優しい吐息が触れる。 こんな気持ちは初めてで 自分が自分じゃないような そんな気持ちになるくらい 夏を強く抱き締めた。 高校2年生の7月、 もうすぐ夏休みを目前にして 私は夏のものになった。 幸せ その言葉がまさにぴったりで 何も怖くなかった。