いつものように朝は来る。
スミカに会わないように時間を
ずらし早く出ていた私は
その時間には出れなかった。
というか、もうそんな事すっかり
忘れていて家を出る。
夏樹くんが悪いわけじゃない。
「ハル、おはよう!」
「…スミカ」
泣き腫らした目を見られたくなくて
とっさに下を向いた。
「…目赤いね?
よく家まで送ってくる彼氏とケンカ?」
…気付いてたんだ。
私に彼氏が出来たこと。
「…違うよ。ちょっと悩み事で寝不足なの」
「ハルが私に相談してくれないなんて
悲しいな…」
…スミカ。
葉山の事があって距離を置いていた。
でも、葉山の事も偶然
葉山がスミカを好きになって
スミカのせいじゃなかったのに…