私を呼ぶ声が後ろから聞こえた。



立ち止まらず走る。


なんで走っているのかなんて私にだって理解不明だ。


それでも、泣いてしまった自分と

消えない想いを


どうかしたかった。






「ハルちゃんっっっ!!!」



後ろから手を掴まれて、ようやく止まった私の足。



「ハァハァハァ

ハルちゃん、足速いね!
サッカー部の俺が全力疾走だったよ」




「ごめっ…ん…ね。

私っハァハァかえっるから」