良は鼻唄を歌いながら準備して、



私はそのどうでもいい歌詞を


何気に聞いて美空の髪をくくる。



「俺の〜すっきな〜人は〜

乱暴マン〜」


…どんな歌詞だよ!!!



「ねぇねぇ、良ちゃんってみぃちゃんのぱぱ?」


…え?


美空は嬉しそうだった。


「どうしたの?いきなり」


「だってね、


ちかちゃんが良ちゃんのこと見て

みぃちゃんのぱぱかっこいいねって

いってたの!!


みぃちゃんもぱぱってよびたいの」



……。


えっと、んーと


何て言おう…


「まま?」


「美空、良ちゃんは良ちゃんだから

えっとね、ぱぱってよぶのは」


良の手が私の肩に触れる。


「…美空のぱぱは別に居るけど
俺が美空のことも、ままの事も

いっちばん、愛してるんだよ」


「みぃちゃんもー!!
ままと良ちゃん
だぁいしゅきっー!!」



本当はね…


私も良が大好き。



美空のパパになってほしいって思ってるし


でも…


何か一線を超える事は許されない気がするの。