良は決して私を求めたりしない。


いつも私の意思を慎重してくれる。



「……かほ、おめでとう」



なかなか眠れなくって一人真っ暗な部屋で



呟いてみた。



かほと過ごした時間はほんのわずか。



でも、私は忘れられない。



あの、かほの笑顔と一緒に居た自分。



キラキラした毎日だった。



もうあれから時が経ってしまっただなんて


思えないくらい

鮮明に覚えてる。



皆時は流れているのに



私の心だけ残されている。