「じゃ、俺こっちだから」


反対方向の太一は原付にまたがる。



太一の表情がいつもより怖く感じるのは気のせい…?



3人で歩いて帰る。



…なんでこうなるかなー


夏の横にはスミカ。


スミカの横には私。



夏もこの状況気づいてよ!!!



何か楽しそうに会話はずんじゃってるし!!



さっきから夏くん夏くん…って


さりげなく夏に触れてるし!!!



「夏くん、すっごく指長いね!?」



夏の手を自分の手にのせる。


…それ、彼女の居る子にするのって
おかしくない???



「スミカちゃんも綺麗な手
してるね!」


って!!
夏も拒んでよ!!



「ピアノしてたからかなー?」


甘い可愛い声。


私にはないな…


「俺もしてたよ。小さい時にね」



…そうなんだ…。


って!!

私の立場なによ!!!???



「一緒だねっ!!
今も弾ける?
私、ピアノ弾ける男の人、好きなのっ
今度聴かせてよっ」



……何が今度よ!!


もう我慢ならん!!