それから2週間後の金曜日


「紫雲…」


「ん?どうしたの?」


「もし、もしもだよ?私が
死んだら紫雲は、悲しい?」


「え…。何、当たり前の事言ってるの?
桜依は死なないよ!」


「ありがとう、紫雲」


嬉しそうな、悲しそうな顔で
彼女は笑った


「桜依は、治るんでしょ?」


「うん、治るよ〜!治ったら
いろいろな所に連れていってね、紫雲」


そう言って抱きついた、桜依


少し驚いたけど、桜依の背中に
腕を回してきつく、彼女が
苦しくない程度に抱き締めた


「温かい…なんか、落ち着く…」


「クスッ  そう?
僕は気が気じゃないかな?」


「何で?」


「それは、治ってからのお楽しみだよ」


「も~」

彼女は、膨れっ面をした

何で…何で、気付かなかったんだろう



桜依はもう…