__プルルルル



勢いよく鳴る音楽
スマホの画面には「愛花ちゃん」
の文字が表示されている。



「もしもしー?」



「あ、今週の日曜日デートしよっ」



こんなにテンションが高い
って事は、小森先輩に誘われたんだろう



「いいけど、でも誰と?」



「拓真くんと小春の幼馴染!」



「あー、大ちゃん?」



「そうそう!で、私と拓真くん。小春と幼馴染さん、………あ」



今頃気付く愛花ちゃんは
嬉しすぎているのか
ただのバカなのか。
私にはやっぱり分からない



「何を今更気にしてんの?」



「ごめんね、」



「私は終わったの。告白して振られたんだから、次は愛花ちゃんでしょ?」



そう胸を張って言えた自分が
とても不思議でたまらなかった。



確かに大ちゃんには諦めたと伝えたけど
自分の中ではまだムリだった



なのにはっきりと言えたって事は
少し成長したって事?




「ありがと!また明日ね!」



元気よく電話を切った愛花ちゃん


気がつかないうちに会話が終わってたんだ