―放課後

やっとダルい授業が終わって、俺はさっさと教室を出て行った。


靴箱に到着し、ローファーに履き替える。
正直このローファーも好きじゃない。


校門に向かっていると

「!?」

いきなり腕を引っ張られ、体ごと校門とは正反対の体育館の裏へ。



そこには何人かの男子が俺を睨んでいた。

なんなんだ、この小説ではお決まりのシチュエーションは(笑)


「お前……藤谷さんとどういう関係?」

……は?

急に何を言い出すのかと思えば……愛奈のこと?

何でこんなヤンキーの代表みたいな奴らが愛奈と俺のこと聞いてくんだ?


「あの子さぁ、泣いてたんだよ。お前に挨拶して、無視されて」

あぁ。
分かった。

こいつら、愛奈が好きなんだな。
だから俺が彼氏じゃないかって確かめようと。

まぁ実際そうなったら嬉しいけど。

でも俺じゃ、愛奈を幸せにしてやれないしな。

「別に。あいつが勝手に挨拶してきただけだろ。俺知らねぇ」

その時顔面に痛みがはしった。