「なーに言ってんの!この学校の受験に受かったって事は、この学校にふさわしいって事でしょ!!
ポジティブポジティブ♪」
《りっちゃん》は、明るくそう言うと、もう1人の女子生徒の背中をバシバシと叩いた。
……本当に騒がしい女子生徒達ね。
注意しようにも、いきなり「《りっちゃん》!!」なーんて、話し掛ける訳にもいかないわよね………………。
――せめて、もう1人の女子生徒の名前が分かれば良いんだけれど……………………。
私はそんな事を考えながら自分の席に座った。
「とりあえず、早く席に座ろっか♪」
後ろから《りっちゃん》の声が聞こえる。
「レッツゴ〜、樹漓!!」と、付け足した《りっちゃん》。
ふーん………、もう1人の子の名前、《樹漓》っていうの…………………。
良い名前じゃない……………。
そう思っていると、
「あの〜〜〜…、隣良いかな?」
《樹漓》さんと《りっちゃん》が話し掛けて来た。
「ええ、良いわよ。」
私も、にこっと笑う。