夏夜Sibe


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ザワザワとざわめく体育館。




ここは入学式の式場。



体育館の中央には生徒が座る椅子がびっしりと、置いてある。




ただ、真ん中は入学生が通る道として、道が作られていた。




そして、たくさんある椅子の前席は、入学生の席。



……明らかに、入学生の席が特等席みたいにピカピカなんだけど。







「月那!!」




爽やかな声を出す男性。





このルークナス魔法学園の先生をやっている、猫田 希一(ねこた きいち)。




「全校生徒の前で、作文を発表するのは恥ずかしいかもしれないが、頑張れよ!」



私の頭にペスンと、手を置く猫田先生。






「……別に緊張とかしないんで。

余計なお世話です。」



ピシッ



先生の手(先生自体)が、音を立てて固まったような気がしたけれど……………………。




気のせいよね。