*side 実弦*

俺は今まで生きてきた中で、魅力を感じる女なんていないと思ってた。

けど、高校に入ってから見つけたんだ。

小さくて、学年一可愛いくて、一つ年下の女の子 〈小鳥遊 心羽〉を…。

きっと小鳥遊は覚えて無いだろうな。

俺と君が初めて会った時の事を…

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初めて小鳥遊に会ったのは、小鳥遊の入学式の時だった。

俺は一年の小鳥遊のクラスの誘導係で体育館までの案内をするために教室に入っていた。

その時に目に止まったのが小鳥遊で、見た瞬間に心臓がドキンって鳴った。

まあ、一目惚れってヤツだな笑

そして、体育館に案内する時になって、小鳥遊がいない事に気づいた。

誘導係はもう一人いたからそいつに案内を任せて、俺は小鳥遊を探した。

小鳥遊は案外早く見つかった。

トイレに行こうとしたけど、場所が分からず迷子になっていたらしい。

俺は、小鳥遊に話し掛けた。

実弦(以降実) 「あのさ、小鳥遊さん?」

心「は、はい!」

実「なんでも分からない事があったら聞いていいんだよ?」

心「あ、ありがとうございます!でも、あまり先輩に迷惑を掛けれないから…。」

小鳥遊はそう言いながら、どんどん縮こまっていった。

それを見た俺はつい…

実「可愛い…」

って言ってしまったじゃないか!!

けど、小鳥遊は…

心「可愛い…って何がですか?」

と、真面目に真顔で聞き返してきた。