――愁二――

「はぁ~。」

俺は、あくびをした。

「大丈夫かよ。」

弘史が言う。

「全然…。」


「あ……。」

弘史が左を見た。

「何ー?」

そう言って、俺も左を見た。

………。

「ムカつく…。」

松山先輩が、夢璃の家に迎えに行ってた。

しかも、夢璃めっちゃ笑顔だし。


「はっ…早く行こうぜ!?」

弘史が言う。

「坂上君、行こうよ!」

女子が次々に言う。

「ヤダ…。行かないし。」

「愁二、夢璃先輩来る。」

弘史が言った。

「……分かった。」


しょうがなく歩き出した俺。

あんな2人が、仲良く歩いてるとこ
なんか見たくもないし。