彼はやっと来てくれた。


ツタエラレル。


「……好きです。良かったら付き合ってください」


言えた。やっと言えた。

ツタエラレタ。


「……」


彼は返事を保留にした。

それでもよかった。

もどかしさは残るけどツタエラレタ。

「今日は来てくれてありがとう」

それだけを伝え、私は走り出してしまった。

きっと人には見せられないほど顔は赤くなっているのだろう。