「風間くんってかっこいいよね!」


「それなのに、彼女がいないなんて
不自然なくらいだよ」


「ねぇ~風間く~ん」


女子生徒が晃にベタベタ触りだす。


晃は嫌な顔一つ見せずに、ニコニコして無言で頷くばかり。


まるで、アイドルみたいに…


手が届きそうで、届かない距離にあなたがいる。


あなたの瞳には、私以外の女の子がキラキラ目に映る…。



私は辛くなり、教室を飛び出した。


泣き言なんて言ってられない。


泣いてばかりいたらダメなんだ。



泣いたら、強くなんかなれない…


ずっとか弱いまま。


あなたがそっと手を差し伸べてくれるのなら…


私はその手を取り合って、あなたに支えて欲しい。