「で、ドライヤーってどこにあんだ?」


「ドライヤーは、洗面所の戸棚にしまってあるよ」


「じゃあ、洗面所に行くか」


「うん」


それから…
晃に腕を引かれながらも、洗面所に着いた。

晃に腕を引かれた時、今青春の真っ只中だって、存分に感じた。


街に行ったら、私はすぐ迷子になってしまう。

そんな迷子になって
私が途方に暮れている時に
好きな人が私を見つけて
"もうお前を離さない"って言ってもらいたいな。




そういう優しい人と付き合いたい。



晃からは、そんな優しさが
どんと伝わってくるよ。



時には、暑苦しいくらいうざいと思うかもしれないけど…



何だか、言葉に表せない程の不思議な気持ち。