「今のキスは、限りもなく一段階だな」


「一段階?」


私は、頭の上に?マークを三個以上並べた。


「十段階中の一
一番低い段階…」


「そんなぁー
じゃあ、私が下手くそだって言うの?」


「十段階中十になったら、俺が本当のキスを教えてやるよ」


「本当!?」


私は、目を丸くキラキラと輝かせ…
幼児が珍しそうに見て、お菓子を欲しがるような、物欲しそうな目になってるはず。


「ただし、条件がある」


「条件って何?
私に出来ること?」


「俺は、鈴にちゃんと卒業して欲しいと思ってる」


「何から卒業するの?」


「彼氏いない歴に、そろそろ終止符を打て」


「なら、晃が私の彼氏になればいい。
そうでしょ?」


一番妥当な相手だし!?


その後に晃に言われた言葉が、重くのし掛かり、体が一気に硬直した。


そんなことがあっていいはずない。



そんなのズルいよ…

ズルいよ…