先生に会釈すると私は晃の手を握る。


晃はこちらを見て、ほんの軽く握り返してくれた。


"晃"


すると小さい声で何かを訴えかけようとする晃。


私が恐る恐る耳を近づけると


晃が小声でこう言った。



"今までありがとう"
"鈴に苦労をかけさせたな"


涙を流しながら言った晃を見ると、こっちまで泣きたくなる。







それから晃は、また浅い眠りに落ちていった___