その後暫くして、屋上の扉の前に着いた。


「着いたね」


「あぁ、俺この学校初めてだけど…
何だかこの屋上に吸い込まれた」


「なんでだろう…」


「俺には分かんない
取り合えず開けて中に入ろう!!」


「うん」



晃の手によって開かれた屋上の扉。


一瞬にして夢の世界へとワープした気分に陥った。



「うわぁー気持ちいい!!
今日は天気がいいね!!」



空は絵の具で言えば、空色の快晴で
雲一つなく、太陽が屋上をこれでもかと言うくらい
ギラギラと照らしている。


「そうだな
でも何かこの屋上の景色、俺ここで見たことあるかも?」


「え…?」




そんなことってあるのだろうか。


私の幼い頃の記憶が、時間か経過するごとに少しずつ思い出していく。