さっきまで笑っていた祥先輩も険しい表情を浮かべて黒野諒を守るように立っていて、同様に焔と蒼矢くんも颯兄を威嚇するように睨んで黒野諒を守るように立っていた。




黎乃さんは、PCを持って私の前に立っていた。
溜め息を吐きながら。




私はと言うと、颯兄を見たまま動くことができなかった。
なんで、体が動かないのかは自分でもわかってる……。
まだ、わたしの心が弱いから……。




頭の中で、あの時のことがフラッシュバックしていた……。




「なぁ、俺に勝てると思ってんのか?お前らみたいな族が」




「さあ?」




颯兄の言葉に挑発でもするかのような笑みを浮かべる黒野諒。





「話にならねぇーよ、諒」