私が黒野諒を押し返すと何故か皆目を見開いて私を見ていた。
え……私なにかしたっけ?




「俺のこと押し返した子猫ちゃんは君だけだよ。ハハハっ」



と腹を抱えて笑い出す黒野諒。




「さすがだよ、瑚琴ちゃん。僕は、蓮城 祥(レンジョウ ショウ)。三年だから君の先輩かな。祥でいいからね」



と何が楽しいのかわからないけど笑いながら自己紹介をしてきた銀髪くんこと祥先輩。
別にもう関わる気はないのに……。
てか、三年の蓮城祥先輩って女関係の噂が途絶えない人じゃん……。



「へぇー、子猫ちゃんの名前は瑚琴なんだね。でも、俺にとっては子猫ちゃんだから名前はいっか」



耳元でいきなり喋る黒野諒。
名前バレた……最悪なんですけど。




「俺は下槻 蒼矢(シモツキ ソウヤ)だよ!!君のことは知ってるよ、隣のクラスだもんね!!よろしくね、瑚琴。蒼矢でいいから!!」




目の前で目をキラキラと輝かせた赤髪のわんこみたいな蒼矢くん。
だよね、隣のクラスの女子の中で一番人気の男の子だもんな。
てか、なんで自己紹介されてんだろ?




「オレは、志賀野 焔(シガノ エン)だ。焔様って呼べよ、女」




ソファーで寝転がってテレビを見ながら言う金髪くんこと焔。
オヤジって呼んでやろうか。
絶対、先輩だろうけど"様"も"先輩"も付けない!!




「僕は、十夜 黎乃(トオヤ レノ)。僕のPCに触ったら殺すから」



怖すぎるんですけど……。
そんなにPC大事か……紫髪の黎乃さん。




「黎乃はPCLoveの依存症だからね。頭はそこまで良くはないけど。PCに関しては天才だよ。天才ハッカーってやつ?」





「そうなんですか……」




ハッカーって犯罪者だよね?システムハッキングする人のことだよね。
もう……絶対この人達に関わらないようにしよう。