「あれ、諒?」



部屋に入るとさっきの銀髪くんがすっとんきょんな顔をして黒野諒を見てから隣にいる私に目を向けてくる。




「祥、車用意して。子猫ちゃん送るから」



そう言って私を指さす黒野諒。
人を指さすな、バカ変態男め。




「…………………………え?」




すごく間を空けてから驚いたような声を上げる銀髪くん。
おまけに、目をこれでもかってぐらい見開いて口を開けたまま手に持っていたインスタントコーヒーのケースを床に落とした。
そんなに、驚く発言……あったっけ?




「…………ちょっと!!焔!!黎乃!!蒼矢!!大変だよ!」




床に落としたインスタントコーヒーを放置したまま、叫んでいた。
そんなに、何に驚いてんの?
隣を見上げると黒野諒も怪訝そうな顔をして頭を傾げていた。



「なんだよ、うっせぇーな!!祥!!」




と大きめなソファーから金髪くんが体を起こしてすごく不機嫌そうな顔で銀髪くんを睨んでいた。




「……うるさいんですけど、祥先輩」




パソコンと睨めっこしていた紫色の髪の子も銀髪くんを見る。



「えっ、えっ?なんすかっ!!祥さん!!」




テレビを見ていた赤髪の子が飛び跳ねながら銀髪くんを見ていた。