「……瑚琴(ココ)、待っててね!!」



「うん、わかったから早くね~」




親友の藍(アイ)が購買にお昼争奪戦という戦争に行ってる間、巻き込まれないように離れた場所でいつも通りに人波を掻き分けてお昼を買おうとしてる藍の勇姿を眺めていた。




なんで、そんなにまでして食べたいのか私はわかんないけど。
別に、お腹すいてないしな。




昨日の夜って……何食べたっけな?
てか……食べたっけ?




てか、藍……遅いな。
待ってるの飽きたって言うか……暑いんだよね、此処。




「……あっつ……え!?」



そんなことを考えていたら人の足が目の前にあることに気付かずに、そのまま躓いて頭から前に転ぶ。




顔面強打を覚悟していたけど、強打したのは膝で……頭は……。





あぁ……思い出せた。
なんで、こんなにも鮮明に思い出せたのかは自分でもわかんないけど。





私……藍を待ってたら足に躓いて目の前の人の股間に頭からダイブしたんだ……。
しかも、人がいっぱいいる購買で……。