『ねえねえ、あんずちゃんはさ、どんな魔法が得意なの?』

「えぇ…まだ魔法というものをよく知らないから…」

『あ、そうだったね!じゃあ、今までやってきた魔法を見せて?』

「いいよー?」

(サアー)

手を勢い良く振ると、手をこする。
すると、手から水が流れてくる。
その水を綿菓子のように指に巻き取り、頭の近くで竜巻をつくると、竜巻から糸のように水を取り出し、ウサギを作った。手をまた、勢い良く振るとウサギは教室内を飛び回る。

もちろん、ウサギは水で出来ている。
当然教室内は水浸しだ。

そこで、手を振り糸を出し木の枝と合わせてモップをつくると、教室内の机を持ち上げ、モップで床をふく。

すると教室内は見違えるほどに綺麗になった。

手を叩けば、乱れた机は定位置にもどり、戸締りもしてくれた。




『凄いね!あんずちゃん!人間界ではどこで使ったの???』

「罰として、教室内掃除だった時に!」

『それは名案ね!』


その後、2人でゆっくり話しながら寮へ帰ると…