.


これと言った問題も無く

今日も全部の授業が終わる。



帰りのSHR(ショートホームルーム)で


やっと帰れる。と思い

荷物をまとめていたら




『あ、今日委員会あるからな。

委員はそこの紙に
書いてある教室行けよ。』


担任が思い出したように言った。





マジかよ。





ー数日前のLHR(ロングホームルーム)ー


『図書委員はー?
誰かやりたい人いないー?』


適当に担任が指名して

決められた学級委員が


もう何度目か?
図書委員の立候補を呼び掛ける。


まったく手が上がらないのは

その面倒臭さが原因だろう。



1ヶ月に数日


昼休みと放課後に受付を

やらなくてはいけないらしい。



誰がやるか。

私だって絶対にやりたくない。



『うーん。
このままじゃあ放課後も残らせるぞ。』


その担任の一言で
騒がしかった教室が一瞬静かになった。


『いや、それは困りますよ。
俺、部活あるし。』


そう言って
かったるそうに溜め息をはいたのは

学級委員の男子生徒だ。



『誰かー。頼むから名乗り出て!』


『………』



あっさりと沈黙で返事をされて

学級委員は不機嫌そうに言った。



『なら、まだ委員についてない人で


………じゃんけん大会だな。』



嘘だろ?



ーーー



私はあっさりと負け倒し

見事、図書委員となった。



せっかく帰りに

市立図書館行こうと思ってたのに。