「俺は雨宮蓮、よろしくな
君は?」

軽く自己紹介を済ませ、その人に聞いた

「私は桐生薫、よろしくね」

また微笑む。
しかし、何かその笑顔は不自然で、悲しく見えた。

「この近くの学校なんですか?」

俺は、「うん」とだけ言うと、

「じゃあ、もしかして 桜ヶ丘高校?」

また、「うん」と返した。