「また縮んだの?風架。」

そう言いながら寄ってくる
アンちゃんこと宮本杏。


「そうなんだよ!アンちゃん!もう死んでもいい。」

「死ぬなよー。」

「うお!?」

急に後ろから声がした。

「んな、びっくりすんなよー。きずつくだろ。」

なんて言って苦笑いするコイツ。

風見葵。

無駄に明るいし、
無駄に爽やか君だし、
無駄に頭がいいコイツは私のライバル。

200m走は私の方が速い。
でも、
400m走だと勝ったことがない。

私は、持久走が苦手。

マラソンは特に無理。

長距離になると短距離みたいに速く走れない。


だから私は、大会でも200m走か400mリレーにしかでない。