「おい。」
声をかけられた。
声のした方を振り返る。
そこには、風見葵が立っていた。
「えと、ナンデショウカ?」
片言な日本語になってしまった。
変に思われただろうか。
いや、思われたな。
なんて心の中で地面に手と膝をつき四つん這いになって絶望。
転校生に、転校生に変人扱いされる。
脳内が大パニックな私の前で怪訝な顔をする目の前のこの人の。
そんな目で見ないでよ。
なんて思っている私を横目に口を開く。
「お前、わかんないんだろ。教える。」
「え?あ、ありがと。」
私が何したらいいか知らないことわかったんだ。
以外といい人。
この頃かな、葵の印象が変わり始めたのって。