「あーっ!?忘れてた。」

オレがばたばたしてるときその女は『ポン!』と両手でたたいた。
合点がいったようにだがな。

しかし『ポン!』は古いぞ。

「……って何か余計なこと考えてたでしょ。」

うげ。何で分かるんだ?!
オレは表情に出さないようにしていたが、内心は慌てていた。

「へぇ~。考えてたのかぁ。」

「ピカァチュッ!ププププゥ。ピチュッチュー!ラララライッ!」

なぁっ?!ポポポポケモンのなきごえになっとる。あってるとはいえないが。
これでは説得力ぜロだ。

「ぶっ!どあはっはー(笑)」

なぜ笑うんだ(怒)しかも爆笑。

「あっはっはっ!」

よっぽどつぼにはまったらしい。
にしたって笑いすぎ。
こっちは恥ずかしい思いをしてるのに。

「ミューミュー(怒)」

って今度はミュウですか。

「あはは。にあいすぎ。」

さらに笑いやがった。
むかつくこの女。忘れては困るが、オレが起きてから、オレとこの女の位置は変わっていない。
というより動いていない。

しかも一番オレが困る位置で。
やっと説明するがこの女はオレの上にまたがっているのだ。
やばいって。

「ミューミューミューミュー(怒)」

オレが顔を怒り顔にして、怒りの声をあげると、

「ははは。ごめんごめん。もう大丈夫よ」

涙を拭きながら答えたが、なぜ分かる?

「ったくであります!?」

「とにかくオレの上からどいてくれであります!」

…………ってこんどはケロロ軍曹!?

「あ…ごめんね。いまどく。」

オレの語尾に気にした様子もなく女はどいた。