カッコイイ人って言ったら、あたし達と同級生の…。
――あっ?もしかして、
『藤家廉!!』
加奈枝の反応は、ニヤニヤしていて
「正解♪」
って言っている。驚くあたしと、喜ぶ加奈枝。
周りから見たら、ただの馬鹿にしか見えない二人。
そんな二人を見かねて、
「お前達はうるせぇな」
そう言って、あたしの頭を叩く聖斗。
そんな姿を見て、加奈枝はニヤニヤしながらあたしを、見てくる。ばれてしまいそうなくらい、加奈枝は…見てくる。
『って!聖斗知ってた!加奈枝と廉が付き合ってる事!』
聖斗は呆れながら、
「とっくの昔にな。それに、X'masだって四人でやるんだろ?なぁ加奈枝」
――知らなかったのは、あたしだけ!
『知らなかったのって、あたしだけかよ!酷くない!?』
みんなは笑ってる。
でも考えてみれば、あたしは藤家廉とはあまり関わりがなかった。
バスケを見に行った時に、ほんの少し喋った事があるだけ。
いつの間に、加奈枝と付き合っていたの?って感じで、すごく不思議だった。
加奈枝は恋してるんだ。
叶ってしまう加奈枝が、うらやましい。