「おい!美夕夏」
『へっ?』
あたしは、驚いて変な声になった。
「なんだよ、へっ?って(笑)」
『急に喋りかけられたら、誰だってそぅなるから!』
「そぅすか」
何その反応。酷くない?馬鹿にした言い方。昔から聖斗は、そうだった。あたしの、ドキドキはなくなっていた。
『酷くない?いつか、仕返ししてやる!』
「できねぇな(笑)」
――うざーい。
あたしなんでこんな奴、好きになったんだよ!
『絶対にしてやる…』
「ハイハイ、分かった、分かった帰るぞ」
――くそ…絶対に。懲らしめやる(笑)
あたしと聖斗は体育館から出た。
聖斗は体育館から出るなり、バスケの話しをしてる。
その顔は、すごく楽しそうで、あたしの大好きな表情だった。
なんでこんなに、楽しそうな顔ができるのかな?
バスケになるとそんなに。
ガキみたいに(笑)
「なぁ聞いてる?」
『あっうん。聞いてるから!』
「何を?」
――へっ?気づかれてる…
聖斗も加奈枝もよく、気付けるよね?
感づくのもすごい…。