『イッタ…』

あたしは、葉月たちを見ると

「ゴメン大丈夫ぅ?(笑)」

「ダッサー(笑)」

「痛い?足?(笑)」

「ワハハハ」

あたしを見ながら笑う。
周りもあたしが、標的になった事に気づき始めた。

「可哀想…」

「次は美夕夏なの…」

「やばくない?」

周りから聞こえる声が妙に苦しい。
あたしは立ち上がって、机にカバンを置き教室を出た。
教室からはまだ、葉月たちの笑い声が聞こえた。

――なんで…。

あたしは、屋上に向かって歩いた。早く早く一人になりたい…

そう思って、屋上に歩いた。