それからあたしは、教室に戻った。

教室に入ると加奈枝が、心配そうな顔をして待っていた。

――加奈枝には…

そう思って、加奈枝のところに駆け寄った。

『何?そんなにあたしが心配?(笑)』

そういうと、加奈枝は

「えっ?!なっそんな訳ないじゃん!!!」

――動揺してんじゃん

ゴメンね。心配させて…

「で、なんだって?向井葉月は?」

『聖斗に『近づくな』っだって(笑)』

笑っていうあたしに、加奈枝は不思議そうに見つめる。

「で、そうするの?」

そんな簡単に、離れる訳にいかない。あたしだって、聖斗が好きなんだから。

『な訳ないじゃん☆』

また心配そうな顔をする、加奈枝。
だけどあたしが決めた事。何があっても、向井葉月に負けないし。

「本気?美夕夏さぁ、今までの聞いたでしょ?いじめにあうって…なのに、マジで美夕夏言ってんの?」

加奈枝は強めにあたしに言う。いつもは、ヘラヘラしていているの加奈枝なのに。

『うん。加奈枝はいたくなかったら、あたしから離れてもいいから』

あたしは、正直少し加奈枝があたしから離れて行く気がした。

「な訳ないじゃん★」

加奈枝は笑ってくれた。
そして、離れないでいてくれるって…言ってくれた…