そして火葬。
聖斗が火に入る。
煙になる。骨になる。
形がなくなる……

『聖斗…聖斗!!!』

あたしは聖斗を抱き締めた。離れたくない…。
だけど、お母さんに離されて聖斗は火の中に入って行った。

【一生一緒】そんなの嘘だよ。だって…どっちかが先に旅立ってしまったら、一生一緒になんかなれないよ。

そして、聖斗が戻ってきた。

骨になった聖斗。あたしは、聖斗の骨をとった…
まだ、焼いたばっかりで温かい骨。
それは、聖斗のぬくもりのようで…また涙が流れる。

全部の骨をいれた。

【バイバイ】のかわりにあたし、言うね。

『聖斗…ありがとう』

そう言って、聖斗は本当にあたしと別れた。


三浦美夕夏っていうのは、3日だけだった。
あたしは、旧姓に戻った。

聖斗…あたしは、本当に聖斗に会えないの?
夕聖を守ってあげる事しか、出来ないの?

――美夕夏、強くなれ

また、聞こえてきた聖斗の声。
あたしが、悩んだり聖斗に助けを求めると、聖斗はそう言っている。そんな気がする。