そして、夕聖を生んでから半月がすぎた時…【結婚】をした。
大好きな大好きな聖斗の、お嫁さんになるために。
神父さんの言葉…
「三浦聖斗の妻になる事を誓いますか?」
『はい』
「…………夫になる事誓いますか?」
「はい」
あたしはこの時、あたし達は夫婦になった。
その日は、加奈枝に廉に明日香のお母さんや、たくさんの人、そして…春が来てくれた。
嬉しくて嬉しいて、幸せだって心から言えるくらい、幸せだったんだ。
そして、結婚式の終盤。
あたしはブーケを投げた。
「美夕夏!あたしに投げてね」
加奈枝の声。ムチャな加奈枝の言葉にお構いなしに、あたしは投げた。
バサッ―――
あたしが、振り向くとブーケは…春がとっていた。
加奈枝は、「………」となっていて、そんな春を見て微笑んだ。
春も微笑んでくれた。
この結婚式は、たくさんの人に支えられてできた。
あたしは、たくさんの人に感謝の気持ちでいっぱいだった。
結婚…。ねぇ?神様…神様は、あたしを憎んでいるんですか?
結婚したのに…どうして…。
あたしは、結婚をしたって事だけで一生、聖斗といられるって勘違いをしていた。