そして聖斗は、何日かすると、もう一つバイトが決まった。
それは、時給もよくて結構聖斗に似合っているバイト。それは、パチンコ店だった。時間は、4時間。週3回勤務。それならば、あたしといる時間もあるし、もう一つのバイトは夜勤の週2,3回。だから、きちんと休みもとれる。
そして今は、あたしは一人でお留守番。
ピンポーン―――
家に誰かが来た。聖斗にしちゃ早くて、それに…外は賑やか。
恐る恐るドアを開けると、
「美夕夏!!」
そこには、加奈枝たちがいた。
『どうしたの?!』
あたしは驚いた。学校を辞めてから、加奈枝とはMailとかだけで、会うことはなくて、クラスの中の数人は、なんのやり取りもなかった。
「赤ちゃんは、どうかなぁ〜って♪美夕夏、お腹大きくなったね☆」
「早くない?」
『元気だよ☆中入ってよ』
あたしは、久々に会えてすごく嬉しかった。
入るなりみんなは、家の中を見渡す。
「美夕夏らしいね」
「だから♪聖斗色がない(笑)」
「バスケのヤツなんか、2,3個じゃん(笑)」
そう言っているみんなの顔で、懐かしさが蘇ってくる。
『でも、急に来るなんてびっくりしたよ』
みんなは笑っていて、高校生活が本当に楽しかったって思った。