教室に向かう途中に、チャイムが鳴った。
それと同時に、みんなが教室に入っていく。

そしてあたしは、教室の前にきて、担任は先に入っていった。あたしも、一緒に教室に入った。

ガラッ――

賑やかな教室。
懐かしい教室。
不幸だった教室。
幸せだった教室。
たくさんの思い出がある
【教室】【クラスメート】【親友】に『サヨナラ』をするために。

一番最初に、加奈枝があたしと目があった。
口パクで加奈枝は、
「今日は大丈夫なの?」
って言っている。
あたしは頷いて、そして見渡して、担任が話だした。

「美夕夏が退学届を出してきた。今日で、美夕夏は学校にこない」

みんなはあたしを見た。昨日は、聖斗がやめて今日はあたしが、退学する。

「美夕夏どうして!」

加奈枝が叫んだ。
周りの人も「なんで」「どうして」って言ってくる。 前とは違うみんなの様子。昔はいじめて来た人も、みんなが言ってくる。

「美夕夏から、話があるってことで聞いてやれ」

そういうと、みんなはあたしを見た。