聖斗と付き合いだしてからある日、聖斗が喜んであたしのところに走ってきた。

あたしは、びっくりして

『何!?』

と叫んだ。だけど、聖斗の喜びはあたしにも、嬉しい事だった。

「美夕夏!俺レギュラーになった!!」

『嘘!!やったじゃん!!』

聖斗はあれからも、バスケをやっていて、そして今年は引退。だからこそ、最後の大会でレギュラーになった事は嬉しい事。

「やべぇ俺泣きそうなくらい、嬉しいんだけど!!」

聖斗の興奮はとまらなくて、あたしもとまらなかった。

『あたし応援行く!!!♪』

「おう☆!!!」

あたしはその放課後に、聖斗のバスケの練習を見ていた。
その時あたしは、

――なんかあげたいなぁ〜

そう思ってあたしは、何かをあげる事に決めた。
レギュラーになってからは、聖斗はものすごく疲れていて、帰り道はいつもダラーンとしていた。

『聖斗…?疲れすぎ。』

「毎日あんなのやってたら、体がもたねぇ」

いつもきつい練習ばかりで、鬼ってくらいだった。あたしが見ていても、きついって思うくらいだから。

『じゃあ〜頑張ってる聖斗に、美夕夏がゆうこと聞いてあげるぅ☆』

そうあたしがいうと、聖斗は立ち止まった。