この時みていた夢は、昔聖斗と一緒にいた時の夢だった。幸せだったんだけど、離れていきそうで、追いかけていた夢。

もう叶うはずのない…夢だった。

そして、あたしは夜中になった頃起きた。

『ん―。ぅ…う…あっ!』

あたしは、寝てしまったことに気付いた。

――ヤバい!

あたしが起き上がると、ベッドの上だった。そして、春が連れてきてくれた事に気付いたあたし。だけど、いてもいいはずの春は、あたしの横にはいなかった。

あたしは、リビングに行った。

『春……?』

あたしがリビングに行くと、春はテーブルで寝ていた。

あたしは、さっきまで寝ていたベッドからタオルケットを持って来て

『風邪ひいちゃうよ…(笑)』

あたしがタオルケットをかけた時、春が

「ミ…ユカ…イ…クナ…」

春は一粒の涙を流して、そう言った。

――えっ?

今、春は「行くな」って言った?どんな夢を見てるの?

あたしは、春の横に座ると、春は

『ん―?…ミユカ…起きてたんだ』

春は起きてしまった。

『うん…起こしちゃった?ごめん』

「ううん。美夕夏…眠い」

そういうと、春はあたしに寄りかかってきた。
幼い子供のように、春はあたしにもたれかかってきた。