キレイな青空の下
教室に向かうあたしは
今日から高校生になった

髪も伸びてメイクもして
少し大人になった感じ

お母さんにも「大人っぽくなった」
って言われて嬉しかった


「クラスは...っいたぁ」

後ろから誰かぶつかってきた

「ごめんなさい!大丈夫ですか?」

慌てて謝ってくる子。
「可愛い...あ、いや!ごめんね!」

ほんとに可愛かった
この子と同じクラスならいいのに。

「あ!わたし柚っていいます。たぶん...
同じクラス!!」

「あたしはるな。Sクラス?」

「うん!一緒に行こ!」

よかった。
神様ありがとう





────ガラガラッ

「なんか面白くなりそうだね。」
「そうだね。よろしくね柚」
「わたしのほうこそ。よろしくねるな。」


このときあたしはまだ気づいていなかった


直也がこの学校にいることを...


──キーンコーンカーンコーン
「るな!帰ろ!」
「うん!」
「あ、わたしトイレ行ってくる!まってて」
「はいはーい」

このクラスなら大丈夫かも
みんな優しいし

柚をまっていると
誰かが教室のドアを叩いた

「るーなちゃん。」

一気に体が凍りついた

コツンコツンと近づく足音

動きたくても動けない

柚...早く...

「なにビックリしてんの?会いたかったよるな。」

「な...おや。なんで...?」

「なんでって(笑)るなが欲しいから」

あたし...
直也から逃げれないの?