まってまってまって!!!

「何逃げてんの?」

「や、逃げては…ないよ?でも…」

「でもなに?ガマンすんなって言ったの誰?」

あ た し。

「キスの先をするってこと?」

「それ以外何があんの?」

やだ。すっごい怒ってんじゃん。

「おいで」

そんな顔されたら…

「はい、るなの負けね」

「ちょっ…んぁ……っ」

スーッと健の指があたしの体をなでていく

「なにしてんの?」

「なにって隠してんの。」

「手のけろよ」

は?コイツ鬼かよ。
恥ずかしくてムリだよ!





なかなか手をどけないあたしに
「アイツのこと思い出しちゃう?」
そう健が聞いてきた。


直也……のこと。


「怖い?」


健も知ってるんだよね、直也のこと。

助けてくれたのは健だったから



怖いよ。すごく怖い

だけど…
「健と直也は違うもん」

同じ人間だけど
健は健だし。大スキな人。

「大丈夫だよ。」

そう言って健に抱きついた


「るな…」


名前を呼ぶと同時に重なった唇




ずっとずっと
側にいて。


この温もり、誰にもあげない。


「冷…った」


なに?



「……っ!」

「やっぱサプライズとか無理」

「へたくそ(笑)」

「…んだよ。じゃあ返せよ」

「やだし。ばーか」

「どっちだよ(笑)」

バカ。ずっとずっと


「隣りにいてあげる」

「逆だかんな。俺がいてやるよ」

ピシッとアタシにデコピンして

ニカッと笑った健。

「結婚シテクダサイ。」

「健以外とかありえないから。」

「だろうね(笑)」


アタシたちずっとこうなんだろうね。


「「ダイスキ。」」